ウィーンの琳派?クリムト

会期が迫る中「クリムト展‐ウィーンと日本1900」へ@東京都立美術館。

もともと装飾的で艶めかしい作風のクリムトはあまり好きな部類ではなかった。しかし、最近クリムトの作品をみる事が多くこの展覧会に足を向けた。この展覧会を見終わってイメージが一変した。展示の順番がわかりやすく、クリムトが工芸学校で学んだ内容、弟が彫金師であったことなど、様々な背景が「黄金様式」につながり、生と死について取り上げる事にもつながった。そしてその装飾の要素に、日本はじめ東アジアの文化が影響しており少しづつ絵の要素に取り入れられていく過程は面白い。その過程をみるともうウィーンの琳派としか言いようがなくなった。

≪ユディトⅠ≫は一見黄金で華やか。額縁も金で美しい。しかしその中に描かれているのはとても甘美で、怖い絵だと感じた。男の頭を細い指で髪をなでるように持ち、表情もなんとも艶めかしい。それでいて男の首をはねた。なんとも言えないこの対比が人間の業のようなものを感じる。そして、≪ベートーヴェン・フリーズ≫これは複製のものが壁3面飾られ、第九の歓喜の歌が流されていた。第九を思い出しながら絵を見ていたが、やはり第一楽章から聴きたいと思い、約80分かけて後で聞き返した。全部聞いて改めて思い出してみる。なかなか素晴らしいと改めて思う。第三楽章の瞑想的な表現とクリムトの歓喜の歌の初めの表現がなんかいい。

今まで食わず嫌いだった部分の多いクリムト。今回展覧会に足を運んで好きな部類に入ってきた。この素晴らしい出会いに感謝。